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AIが引用するのはブログより会社の商用ページ:1,044件のAI回答の調査から考える

Kern Mediaが1,044件のAI回答と5,376件の引用を分析した調査では、引用の多くが推薦される会社のサイトの商用ページに集まっていました。調査の範囲と限界を確かめたうえで、日本の企業がどのページを測り、直せばよいかを整理します。

AIが引用するのはブログより商用ページ。Kern Mediaの調査(引用5,376件)を読む。

この記事について

この記事でわかること

  • AIの回答で、どんなサイト・どんなページが引用されていたか
  • 自社サイトが引用されることと、推薦されることの関係
  • 調査の前提と限界、日本の企業が自社で確かめるべきこと

AI検索の対策というと、「ブログ記事を増やす」話になりがちです。

ところが、米国のSEO会社Kern Mediaが公開した調査を読むと、少し違う姿が見えてきます。AIが根拠として引用したページの多くは、推薦される会社のトップページ・サービスページ・会社概要・商品ページといった「商用ページ」で、ブログ記事は一部にとどまっていました。調査の中身と前提を確かめたうえで、日本の企業がどのページから測り、直していけばよいかを考えます。

出典:Kern Media「What ChatGPT & AI Search Actually Cite: A Study of 1,044 AI Answers Across 8 Industries」。以下の数値は2026年10月12日に同ページで確認した内容です。調査の公開日はページに記載がありません(2026年10月12日閲覧)。

先に言ってしまうと、この調査からわかるのは「推薦の場面では、AIは推薦する会社自身のページを根拠にしやすい」という傾向です。どのページが根拠になるかは業種や質問で変わります。

1,044件の回答を分類した調査

AIの可視性を追跡する13のプログラム(12ブランド・8業種)のデータをまとめ、AIの回答で推薦されたブランドと引用されたURLを分類したものです。規模は次のとおり。

  • 回答:1,044件(質問は948本、想定する買い手のペルソナは96)
  • 推薦されたブランド:4,872件
  • 引用:5,376件
  • 業種:消費者向けEC、B2B EC、教育、金融サービス、専門サービス、B2Bソフトウェア、不動産、旅行・宿泊

回答の大半はChatGPT(3つのモデルで948件)です。1つのB2Bソフトウェアのプログラムだけ、同じ32本の質問をChatGPT・Gemini・Perplexity・Claudeに投げて比べています。質問は「予算を気にする小規模事業者」のような具体的な買い手を想定した、購入を検討する場面のものです。

引用の84.2%は、推薦される会社のサイト

報道機関は1.0%、フォーラムは0.8%、動画は0.6%。ほとんどが会社のサイトでした。

内訳は、推薦された他社のサイトが75.3%、追跡対象のブランド自身のサイトが8.9%です。AIごとの差は大きく、会社のサイトへの引用の割合はChatGPTのモデルで82〜97%、Geminiで69%、Perplexityで50%でした(GeminiとPerplexityは1プログラム・32本の質問のみ)。

引用5,376件の内訳を示す棒グラフ。推薦された他社のサイト75.3%、追跡対象のブランド自身のサイト8.9%、報道機関1.0%、フォーラム0.8%、動画0.6%。出典はKern Media。

ただし「会社のサイト」の定義には気をつけたいところです。調査は、データ全体のどこかで推薦されたブランドのドメインを「会社のサイト」と数えています。推薦の場面ばかり集めた調査なので、推薦される会社のサイトが多めに数えられやすい設計です。

引用と推薦は強く連動する。ただし相関

追跡対象のブランドの自社サイトが引用された回答(385件)では、そのブランドは96%で推薦され、47%で1位でした。引用されなかった回答(659件)では、推薦は18%、1位は4%です。

自社サイトが引用された回答(385件)では推薦96%・1位47%、引用されなかった回答(659件)では推薦18%・1位4%だったことを示す棒グラフ。相関であり因果関係ではない。出典はKern Media。

差は歴然ですが、調査自身がこれは相関だと断っています。AIが推薦しようとするブランドの情報源を取りに行っているだけかもしれない、と。「引用されれば推薦される」ではなく、「推薦されるブランドは、自社サイトが根拠として読まれている」と読むのが正確です。

引用されるのはトップページ、サービス、会社概要

会社のサイトへの引用(4,528件)をページの種類で分けると、次のようになります(URLの形から分類。分類できなかった深いページ約18%は除外)。ブログ記事は6.9%でした。

ページの種類割合
トップページ16.3%
サービス・ソリューションのページ12.2%
会社概要・チーム・プロフィール10.6%
商品・カテゴリのページ10.4%
ブログ記事・解説記事6.9%
FAQ・ヘルプ・規約類6.4%
プログラム・パッケージの詳細6.2%
比較・「おすすめ」ページ1.7%
料金・費用0.9%
導入事例・お客様の声0.7%

会社のサイトへの引用4,528件をページの種類で分けた棒グラフ。トップページ16.3%、サービス12.2%、会社概要10.6%、商品・カテゴリ10.4%、ブログ・解説記事6.9%など。出典はKern Media。

第三者のサイトへの引用(848件)は逆で、ブログ記事・解説記事が23.6%、比較・おすすめ記事が13.7%、第三者のプロフィール・掲載ページが12.3%と、記事型のページが中心でした。

業種が変われば、引用されるページも変わる

いちばん引用されるページの種類は業種でまったく違いました。消費者向けECは商品・カテゴリのページ(44%)、教育はプログラムの詳細(43%)、専門サービスはサービスページ(38%)、不動産は担当者のプロフィール(39%)、旅行はモデルコース(25%)。専門サービスでは、詳しい解説記事も19%ありました。

会社概要ページは軽視できない

追跡対象のブランド自身のサイトへの引用(479件)に絞ると、会社概要・チーム・プロフィールのページは16.7%。プログラムの詳細(18.6%)に次ぐ2位です。調査は会社概要を「AIにとっての営業ページ」と位置づけ、創業年・規模・資格・受賞・拠点・得意な顧客といった具体的な事実を書くよう勧めています。

ほかに目を引いた3つの傾向

「誰が聞くか」で結果が大きく変わり、AI同士の答えはほとんど一致しませんでした。

同じプログラムの中でも、追跡対象のブランドの可視性はペルソナによって最大80ポイント変わりました。質問の言い回しを変えた差は平均で約7ポイントですから、言い回しより「誰として聞くか」のほうがはるかに効いています。

AI同士もそろいません。同じ32本の質問で、2つのAIが挙げたブランドの重なりは7〜18%。4つのAIが同じ1位を挙げた質問は0本でした。

1位の書かれ方にも特徴があります。1位の推薦文は具体的な数字を含む割合が33%(6位以下は9%)、但し書きを含む割合は2%(6位以下は13%)でした。

どこまで当てはまるか

推薦を求める場面の、主にChatGPTの、米国中心のデータです。調査自身も次の限界を挙げています。

  • 質問とペルソナは各ブランドの追跡用に作られたもので、実際の利用者から無作為に集めたものではない
  • 各回答は1回分のスナップショット
  • AI同士の比較は1つの業種・32本の質問のみ
  • ペルソナ別の数字は各10本程度の質問に基づく
  • ページの種類はURLの形から分類しており、示しているのは相関

逆の結果を報告している調査もあります。Genviewの調査(2026年10月)では、英語の買い物の質問で引用されたShopifyストアのページのうち76%がブログ記事で、「選び方」や「違い」の質問では商品ページが1件も引用されませんでした(Genviewの調査)。Kern Mediaは推薦を求める質問で引用全体を見ていて、Genviewは情報を求める質問を多く含み、Shopifyのページだけを数えている。範囲が違えば、結論も変わります。

私たちはこう読んだ

ここからはRenpo AIO編集部の見解です。

問題は「ブログか商用ページか」ではない

2つの調査を並べると、推薦を求める質問(「〇〇に強い会社は?」)では会社の商用ページが、選び方や違いを知りたい質問では解説記事が根拠になりやすい、と読めます。どちらかに賭ける話ではありません。自社の顧客が聞く質問を種類ごとに分けて、それぞれで何が根拠になっているかを見るべきです。

日本の会社概要は、事実が足りないことが多い

日本の企業サイトの会社概要は、所在地・資本金・沿革といった形式的な情報に寄りがちです。調査が勧める「誰に向いているか」「どんな実績の規模か」「何が含まれるか」といった判断材料は、サービスページにも会社概要にも書かれていないことが少なくありません。AIが推薦の根拠にするのが商用ページなら、そこに比較の判断材料を書いておく価値はあります(→ AIに引用されるページの条件)。

米国・英語のデータだと忘れない

日本語の質問で、日本のAIの回答が同じ傾向になるとは限りません。「海外ではこうらしい」で止めず、自社の質問で同じ構造になっているかを確かめてください。

自社で確かめる手順

1. 推薦を求める質問と、情報を求める質問を分けて用意する

自社名を入れず、「〇〇におすすめの会社は?」型と「〇〇の選び方は?」型を5本ずつほど決めます(→ 自社がどう紹介されているかを調べる方法)。想定する顧客像(業種・規模・予算など)を変えた版も作っておきます。調査ではペルソナで結果が大きく変わっていました。

2. AIごとに、根拠になったページを種類で記録する

  • 露出(名前が出たか)・引用(自社サイトが根拠になったか)・推薦(どう書かれたか)を分けて記録する
  • 引用されたURLを「トップ・サービス・会社概要・商品・記事・FAQ・第三者」などに分類する
  • AIごとに分けて記録する(→ ChatGPT・Gemini・Google AI概要・AIモードの違い)

3. 根拠になっているページから直す

推薦の質問で自社が出てこないなら、まず競合のどのページが根拠になっているかを見ます。そのうえで、自社のサービスページや会社概要に「誰に向いているか」「含まれるもの」「実績の規模」といった具体的な事実を足す。直した日を記録しておき、同じ質問で数週間後の割合と比べます。


どのページが効くかは、質問と業種とAIで変わります。「ブログを増やすべきか」と悩む前に、自社の質問でいま何が根拠になっているかを見てみてください。

Renpo AIOは、ChatGPT・Gemini・Google AI概要・AIモードに同じ質問を継続して投げ、ブランドの露出・引用・推薦を割合で記録する分析ツールです。どの質問で、どのページが根拠になっているかの把握にお使いいただけます。

参考資料

参考情報

内容の確認に使用した外部資料です。公開後に内容が変更される場合があります。

Renpo AIO

自社がAI検索でどう見えているか、継続して測る。

ChatGPT・Gemini・Google AI概要・AIモードでのブランド露出と引用を、同じ質問で観測できます。

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https://renpo.si/blog/ai-cites-commercial-pages/(「AIが引用するのはブログより会社の商用ページ:1,044件のAI回答の調査から考える」)と https://aio.renpo.si/ を読んで、このページの内容を踏まえて Renpo AIO について教えてください。私の会社にどう役立つか、料金、できないことを知りたいです。向いているかを判断するのに必要なこと(業種・目的など)があれば、先に私に質問してください。

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